肝機能コラム

【γ-gtpは自分で下げる】肝臓に良い運動の始め方と具体例

更新日:

運動は肝臓の数値を下げるために有効な方法の一つです。

運動は肝臓の数値を下げるために有効な方法の一つです。

健康診断でガンマ(γ)-gtpが高かったり、脂肪肝だと指摘されて『運動をしてください』と指導されてしまった。

けれど、指導を軽く見てしまったり、どうしたらいいのか分からずに、そのまま放置していませんか?

このページでは、

などをご紹介します。

【健康診断対策】適度な運動が肝臓にオススメな理由とは?

健康診断対策】適度な運動が肝臓にオススメな理由とは?

ここでは、運動が肝臓のケアに良いと言われる理由を、解説します。

以上についてご紹介します。

(1)脂肪肝(γ-gtp)を改善できる

運動による改善を目指す場合は、γ-gtpが上がる原因の中でも、肝臓に溜まった脂肪を燃やすことを目的に行われます。

肝臓の脂肪は、放っておけば脂肪肝や、非アルコール性脂肪肝(NAFL)、進行すれば肝硬変や肝がんなどに進行する恐れがあります。

γ-gtpは肝臓や胆管の細胞が何らかの原因によって壊れ、血液に流れ出すことで上昇する数値ですが、原因は様々です。

運動をすることによって、γ-gtpの数値を高める原因の一つ、肝臓に付いた脂肪を減らすことが出来ます。肝臓をはじめ、内臓に付いた脂肪は、皮下脂肪よりも燃焼させやすいため、その点において運動療法は、食事療法よりも効果的な方法です。

(2)ダイエットしなくても肝臓に良い効果がある

筑波大学医学部臨床医学研究科による研究で、体重の減少と、肝脂肪の減少とには因果関係がないことが指摘されています。

肝臓に脂肪をため込みがちな方が、中程度の運動をすることは、それだけで脂肪肝のリスクを軽減することができます。

(3)肝臓の基礎代謝が上がる

(3)肝臓の基礎代謝が上がる

運動による一番の効果は、基礎代謝を上げられることにあります。服薬や食事の制限では得られにくい効果です。

基礎代謝とは、生きるために最低限必要な活動(内臓を動かす、体温を維持するなど)に使われるエネルギーです。何もしなくても使われるエネルギーと言ってもいいでしょう。1日の総消費エネルギーの60〜70%が基礎代謝で使われています。中でも基礎代謝が一番使われる部分が筋肉で、基礎代謝全体の約40%が消費されます。

運動によって筋肉量が増えると、基礎代謝の量が上がり、エネルギー消費量が増えます。

基礎代謝量を10%上げると、1日あたりテニス20分、野球30分をするのと同じぐらいのエネルギーを使うことになります。

つまり、特別な運動などをしなくても、使うエネルギーが増える、という状態になり、自然と痩せやすく、脂肪のたまりにくい体質になります。

そして、肝臓の基礎代謝に関しては臓器中最大の、21%の量を使用しています。

基礎代謝を上げることは、肝臓の機能を直接向上させることにも繋がるのです。

また基礎代謝が上がると、脂肪の燃焼率も上がるので、肝臓に脂肪がついている方への対策としても非常におすすめです。

(4)かんたんに肝臓ケアを始められる

肝臓をケアすることにおいて、運動療法は、食事療法と同じぐらいに大切な要素です。

普段運動をしない人ほど、『運動』と聞くだけで構えてしまいがちですが、本格的なものではなく、ウォーキングや階段の上り下りなど、普段の行動の延長で始められるものがたくさんあります。まずはできるところから試してみることが重要です。

肝臓に良い運動の始め方とは?

肝臓に良い運動の始め方

ひとこと運動と言われても、どのように始めればいいのでしょうか?
この項目では見逃しがちな、習慣的な運動を始める前にやっておきたい項目について、解説していきます。

自分の体力を知る

まずは、現在の自分がどの程度の体力を持っているかを調べましょう。
厚生労働省が策定した『健康作りの運動基準』より、持久力と筋力の調べ方をご紹介します。

持久力

3分間「ややきつい」と自分が感じる早さで歩いて、その距離を測定し、表と照らし合わせます。

20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代
男性 3分間の歩行距離(m) 375 360 360 345 345
歩行速度(m/分) 125 120 120 115 115
女性 3分間の歩行距離(m) 345 345 330 315 300
歩行速度(m/分) 115 115 110 105 100

筋力

椅子に座った状態で立ち上がることを10回繰り返し、速度を計測します。

  1. 背筋を伸ばして椅子に座る
  2. 両手は胸の前で腕組みする
  3. 膝が完全に伸びるまで立ち上がる
  4. 素早く開始時の座った姿勢に戻す

この4つの行動を1回と数えます。

年齢
(歳)
男性 女性
速い 普通 遅い 速い 普通 遅い
20-39 -6 7-9 10- -7 8-9 10-
40-49 -7 8-10 11- -7 8-10 11-
50-59 -7 8-12 13- -7 8-12 13-
60-69 -8 9-13 14- -8 9-16 17-
70- -9 10-17 18- -10 11-20 21-

できそうな運動をいくつか選ぶ

体力を知った所で、自分の負担にならない、気軽に行えそうな運動を選びます。おすすめするのは、大胸筋や広背筋、腹筋、ふともも、ふくらはぎなど、大きな筋肉を使うことのできる運動です。大きな筋肉を鍛えることで、基礎代謝の効率が増し、エネルギーが循環しやすい身体になります。

それぞれの運動の強度を知る上で、『メッツ(Mets)』と言う基準が役に立ちます。
安静にしている状態を『1メッツ』とし、比較して日々の活動や運動がどの程度の活動量になっているかを数値化したものです。

Mets 運動 日常生活での活動
3.0 ウェイトトレーニング(軽・中強度)
ボーリング
バレーボール
幼い子供、犬を連れた歩行
屋内の掃除
車の荷物の積みおろし
3.3 家での軽・中強度の体操 歩行
カーペット拭き
フロア拭き
3.5 床磨き
風呂掃除
4.0 速歩き
水中運動
アクアビクス
太極拳
自転車に乗る
通勤
子供と遊ぶ
4.5 バトミントン
ゴルフ(クラブを自分で運ぶ場合)
庭の草むしり
農作業
5.0 ソフトボール
野球
子供と活発に遊ぶ
6.0 ウェイトトレーニング(高強度)
ジョギングと歩行の組み合わせ
家具、家財道具の運搬
6.5 エアロビクス
7.0 ジョギング
サッカー
テニス
7.5 山を登る
8.0 サイクリング
ランニング

続けられる時間・タイミングを調べる

1日の内で、空いている時間をピックアップしましょう。

運動を行う時間帯によって、得られる効果が変わるので、それを基準に選んでもかまいません。

続けることが大切なので、『この時間じゃないとダメだ』などと決めきってしまわず、柔軟に組み込めるようにしましょう。
ちなみに、効果的な運動時間と注意点は、下記のようになっています。

タイミング 朝食前、昼食前
効果 ・交感神経を活発にして活動的になれる
・空腹時の有酸素運動は、エネルギーを効果的に
燃焼させられる
注意点 ・しっかり目覚めるまでは、激しい運動を避け、
ストレッチやウォーキングなどの軽い運動をする
・睡眠中に脱水しているので、水分補給をしっかりする
昼~夕
タイミング いつでも(食後30分以外)
効果 ・エネルギー代謝や心肺機能が活発に働く時間なので、激しい運動を行うことができる
注意点 とくになし
タイミング 夕食前、就寝と時間を空ける
効果 ・リラックス効果のある運動(ヨガやストレッチなど)
で、身体の活動を鎮め、寝付きをよくする
注意点 ・就寝前の激しい運動は、身体を興奮させるため、
なるべくやらない

時間帯に限らず、極端な空腹時や食後30分は運動を避けるようにしてください。

空腹時には、エネルギーが不足し、めまいなどの症状が起こる可能性があります。食後30分は消化に血液を使うため、心臓や肝臓に負担をかけてしまい、逆効果になる可能性があります。

継続できる方法を見つける

途中で止めてしまったり、断続的な運動では効果が発揮されない、または効果が薄くなります。γ-gtpを下げるためには、継続した期間の運動が必要になります。

できるだけご自身の負担にならない方法を事前に考えておくと良いでしょう。
どうしても続けるのが難しい、と思われる方向けに、下記で継続できるポイントをいくつか紹介していますので、参考にしてみてください。

>『運動を続けるための工夫とは?』を見る

準備運動・整理運動はしっかりと行う

準備運動・整理運動はしっかりと行う

本格的な運動を始める前の準備運動(ウォーミングアップ)、運動を終えた後の整理運動(クールダウン)は、運動によい効果をもたらします。
準備運動の効果は、

  1. 体温を暖めて細胞の活動を活発にし、肺や筋肉における酸素と二酸化炭素の交換を速やかにする
  2. 神経と筋肉との協調や関節の動きを滑らかにして、運動中の障害を予防する
  3. 徐々に精神的な緊張を高め、運動を始める準備態勢を整える

整理運動の効果は、

  1. 運動を止め、急に血流が悪くなることで引き起こされる身体の不調(めまいや吐き気、失神など)を予防する
  2. 蓄積した疲労物質の除去を促す

予備運動も整理運動も、軽いウォーキングやストレッチなどを行うと良いでしょう。平均すると10分~15分程度行うと良く、冬など寒い環境下や、高齢者の場合は、もう少し時間をかけ、ゆっくりと身体をほぐすようにしてください。

運動に慣れたら、負荷を増やしていく

最初に行っていた運動に慣れたら、負荷を増やしていきましょう。別の運動を追加したり、いまの運動の回数や時間を増やしたりします。増えた分の負荷がもの足りなくなったら、再度増やしていきます。

もの足りなくなった、ということは、基礎代謝が高まったり、筋肉量が増えたことの証明です。

増やす負荷は少しずつにしましょう。とつぜん増やしすぎたりすると、逆に体調を崩す事もあるので注意してください。

肝臓に良い運動の種類と効果とは?

それでは実際に、運動の種類について詳しく解説していきます。
肝臓に良い運動には、大きく分けて、

  1. 有酸素運動
  2. レジスタンス運動

この2種類の方法があります。
どちらも特徴がありますので、比較して望ましい方を選んでみてください。

有酸素運動 レジスタンス運動
内容 ウォーキング
水泳など
ゴムチューブ
アイソメトリクスなど
特徴 筋肉の質を高める 筋肉の量を増やす
効果 脂肪燃焼
内臓脂肪燃焼
心肺能力の向上
持久力向上
筋力の向上
運動機能向上
慢性疾患の予防改善
強度 低~中等度 高強度
時間 長時間継続して行える 短時間でできる
頻度 中強度を毎日、
もしくは高強度で
週2~3回
週2~3回
食事制限 必須 不要(やや多めでも可)

有酸素運動

有酸素運動とは、ウォーキングや水泳など、長時間継続して行う運動です。

有酸素運動を行うことには、以下のメリットがあります。

  • 脂肪燃焼
  • 内臓脂肪減少
  • 心肺能力向上
  • 持久力向上

適度な有酸素運動は、中程度の運動強度のものを続けるといいでしょう。

運動強度の目安
普通に会話できる
少し汗をかき、いつまでも続けられる

上記程度の運動で収まるようにしてください。
理想としては、毎日20分の運動がおすすめですが、週3回以上であったり、1日の運動を数回に分けても効果があるといわれています。

これらの運動を行って取り入れられた酸素は、体内の糖や脂肪とともに『アデノシン三リン酸(ATP)』というエネルギーを作り出します。

有酸素運動はなるべく継続した時間行うことで効果があります。脂肪をもとにエネルギーを作り出すためには、大量の酸素と、一定の時間を必要とします。

運動をして身体が温まると、血流が増えて、脂肪が燃えやすくなります。一度脂肪の燃焼がはじまると、脂肪が燃えやすい状態が数時間続きます

具体的な運動例として、

をご紹介します。

ウォーキング・ジョギング

ウォーキング・ジョギング

スポーツが苦手な人でも比較的始めやすい運動です。
まずは、自分が一日どの程度歩いているのかを計ってみましょう。

1.1日で平均どの程度歩いているかを調べる(例:1日5000歩)
2.できる範囲内で、徐々に歩数を増やしていく(1日100歩ずつ、1週間で500歩、など)
3.最終的に1日1万歩を目指す
4.1万歩を無理なく行えるようになったら、1日20~40分のウォーキングに切り替える

水泳

プールで行う水泳やアクアビクス

プールで行う水泳やアクアビクスは、水の浮力があることで身体の負荷を軽減できます足腰に不安がある方や、肥満気味の方にもおすすめです。普段使わない筋肉を使うため、筋力トレーニングの効果もあります。

運動に慣れていない人は、まず水中を歩くことから始めてみましょう。水圧を受けながら進むだけでも、充分な運動になります。ウォーキングに慣れたら、アクアビクスや、軽く泳ぐなど、様々な運動を取り入れてみましょう。
短い時間でも疲れたら休憩し、1日おきに、30分程度を目安に行ってください。

踏み台昇降

段差で行う踏み台昇降は簡単にはじめられる運動の一つです。踏み台は、スポーツ用品店やホームセンター、ネットショップなどで購入できますが、家にあるものでも代用できます。階段や、雑誌を重ねて固定し、滑り止めの布を巻くなどしてもいいでしょう。

高さは10〜20センチで、踏み台を昇るときに膝が股関節より上にこないように調整します。高いほど負荷が上がるので、最初は低いものから挑戦してみましょう。
やり方は下記になります。

1.姿勢を伸ばして立つ
2.台に踏み込むようにして右足を乗せ、続けて左の足を乗せる
3.右足、左足の順で降りる
4.次は左足から昇り、以降繰り返して行う

左右の順番は反対でも構いません。
台に乗るときは背筋を伸ばすようにし、慣れたら正面を見たまま昇降してみてください。

エアロビクス

エアロビクス

エアロビクスは、ダンスを用いた有酸素運動です。音楽に合わせ、トレーナーや映像を真似ながら楽しく運動を行うことが出来ます。さまざまな音楽に合わせられるので、ご自身で気に入ったものを使われるのもいいでしょう。

なかには激しい動きを取り入れているものもあります。ご自身の体力にあわせ、つらくなる前に休み、水分補給を欠かさないようにしましょう。
エアロビクスのコツは、お手本を上手に真似ることです。動きの一つ一つに意味があり、上手に真似ることによってより高い効果を得ることが出来ます。

レジスタンス運動

レジスタンス運動

レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかけ、筋肉量を増やすトレーニングです。筋トレ、と言えばイメージが付く、腕立て伏せや腹筋、ダンベルなどの道具を使用する運動を指します。大きな道具を使わなければ、場所を選ばず、どこでも出来ることが強みです。以下のような効果が認められています。

  • 筋力の向上
  • 運動機能向上
  • 慢性疾患の予防改善

もともとの筋肉の量が少ないと、基礎代謝量が上がらず、エネルギー消費の効率が悪くなります。レジスタンス運動を取り入れることで、改善を図ることが出来ます。ロコモティブシンドロームと呼ばれるような、運動機能の衰えに対する予防効果もあります。

また呼吸を意識することで、より効果的な運動ができるようになります。

レジンスタンス運動を行う時の3つのポイント
1.力を入れる時にはく
2.力を抜く時に吸う
3.息をはくときは、お腹をへこませるようにして(腹式呼吸)、長くゆっくりはく

特に息をはく時が重要で、息をはきながら力を込めることで、より強く筋肉を使うことが出来ます。つい息を止めてしまいがちですが、息を止めないと出来ないトレーニングは、負荷が強すぎる可能性があります。強度の違うトレーニングを試し、ご自身に合った物を見つけましょう。

運動強度の目安
1.きつくて辛い、と感じない程度
2.ダンベルであれば1~3kgなど、自分で持ってみて軽いもの(負荷がかかりすぎないもの)を選ぶ
3.力を入れても呼吸ができる程度(息を止めない)

具体的な運動例として、

をご紹介します。

自重トレーニング

自重トレーニング

自重トレーニングとは、自分の体重を負荷にして行う筋力トレーニングです。

必要な道具がなく、場所を選ばないので、レジスタンス運動の中では一番取り組みやすい運動です。本格的な筋力トレーニングをするには強度は弱いですが、代謝を上げるための運動であれば十分に効果を発揮します。
こちらでは、

をご紹介します。

プランク

プランク

プランクは腹筋を鍛えることができる運動です。

1.うつ伏せになります
2.両手両足を肩幅に開いて、肘とつま先の4点で体を支え、体をまっすぐに保ったまま5秒キープする
3.キープの間呼吸は止めず、自然にゆっくりと行う
4.5秒間力を緩めて寝そべり、休憩する
5.目標回数まで繰り返す

お尻を突き出したり、背中を反らせたりすると負荷が逃げてしまうので、できる限りまっすぐな姿勢を保持してください。

スクワット

スクワット

スクワットは、下半身や体幹を鍛えることができる運動です。

1.両足を肩幅ほどに開き、つま先は自然に外側に向ける
2.背筋を伸ばし、両手を握りこぶしにしてまっすぐ前に突き出す
3.背を伸ばしたまま、お尻を突き出すようにして、息を吸いながらゆっくりしゃがむ
4.膝がつま先から出ないように注意する
5.できるところまでしゃがめたら息をはきながらゆっくり立ち上がる
6.目標回数まで繰り返す

プランクとは逆で、こちらはお尻を突き出すことを意識してください。

アイソメトリクス

激しい動きを伴わず、力加減を調節できるので、自重トレーニングが難しいと思われた方は、アイソメトリクスを試してみましょう。

アイソメトリクスとは、アイソメトリックストレーニング、または等尺性トレーニングともよばれ、動きの伴わない筋肉トレーニングを指します。たとえば、自分の両手で押し合ったり、ロープを引っ張ったり、動かない物を押したりする運動がアイソメトリクスに該当します。自重トレーニングと同様、場所を選ばず行えます。
ここでは代表的な例を二つ挙げます。

胸のアイソメトリクス

胸のアイソメトリクス

大胸筋を鍛える運動です。形が似ているため『合掌』とも呼ばれます。

1.両手の指を伸ばし、胸の前で手を合わせる
2.合わせた両手を押し合うように力を入れる
3.息を吐きながら5秒キープ
4.手を合わせたままパッと力を抜き、5秒休憩
5.目標回数まで繰り返す

押し合っているときに両手を前の方に移動させると、強度が増します。

背中のアイソメトリクス

背中のアイソメトリクス

背中の筋肉を鍛える運動です。

1.胸を張って両手を親指以外の指で握る
2.握ったまま肘を外に向けて引っ張る
3.息を吐きながら5秒キープ
4.握ったままパッと力を抜き、5秒休憩
5.目標回数まで繰り返す

左右の肩甲骨を寄せるようなイメージで行うと効果的です。

チューブを使ったトレーニング

太いゴム製のチューブ

太いゴム製のチューブを使い、引っ張る力を維持することで負荷をかける運動です。

チューブを用意する必要がありますが、携帯できるサイズなので場所を選ばず運動することが出来ます。使い方によっては、自重トレーニングよりも強い負荷を得ることも可能です。

使用するチューブはできれば専用のものを選んでください。滑りやすかったり、劣化などが起こっている場合、負荷をかけると壊れ、事故の原因にもなります。

スクワット

太ももやお尻の筋肉を鍛えることができます。

自重トレーニングより負荷が強いので、気をつけて行うようにしましょう。

1.両手でチューブの両端を持つ
2.両足を肩幅に開き、チューブを足で踏む
3.背筋を伸ばし、息を吐きながらゆっくり腰を落とす
4.膝が水平になったらチューブをひきながら、ゆっくり膝を伸ばす
5.目標回数まで繰り返す

シーテッドロウ

背中や二の腕の筋肉を鍛えることができます。

ジムでは大きな機械を使って行うトレーニングですが、チューブを使うと手軽に自宅で行うことができます。

1.足を伸ばして床に座る。膝は少し曲げておく
2.チューブの真ん中を足の裏に引っ掛け、少し負荷がかかるくらい引っ張りながら、チューブの両端を持つ
3.肘で弧を描くようにして、腕を後ろ斜め上に引く。背は曲げず、腹筋を緊張させておく
4.同じ軌道で腕を戻す。負荷が抜けきってしまわないように注意する
5.目標回数まで繰り返す

椅子を使ったトレーニング

座ってできる運動が多く、足や膝に不安を抱えている方にもおすすめのトレーニングです。

片足持ち上げ運動

片足持ち上げ運動

1.足の裏がちょうど床につくくらいの深さに座る
2.姿勢を伸ばし、片方の膝を伸ばし、足を持ち上げる
3.かかとを押し出すようにして、つま先を顔に向けるようにする
4.5秒キープして下ろす
5.反対の足で同じようにする
6.目標回数まで繰り返す

つま先・踵あげ運動

つま先・踵あげ運動

1.足の裏がちょうど床につくくらいの深さで椅子に座る
2.姿勢を伸ばし、足首を動かして、つま先と踵を交互にあげる
3.目標回数まで繰り返す

参考:脂肪肝の運動療法 公立八女総合病院リハビリテーション科

どちらの運動が効果があるの?

肝臓やγ-gtpの数値の改善に関して言えば、どちらの運動をしても効果があります

筑波大学(以下筑波大学) 医学医療系 正田純一教授らの研究グループの解析結果では、週に250分以上の中高強度の身体活動(MVPA)を行うと、それ未満の運動時間の実践に比べて、肝臓内の脂肪が大幅に減ることが分かっています。

この解析では加えて、善玉コレステロールや、抗炎症物質(アディポカイン)の増加も認められました。

しかし、二つの運動は、特徴や性質が大きく異なります。

有酸素運動筋肉の質を向上させ、心肺機能を高めます。
レジスタンス運動は、筋肉の量を増やし基礎体力を高めます。

肝機能の改善以外に、ご自身で気になる症状があれば、それを改善する運動を選んでみてください。

どれぐらいの期間の運動で効果が出るの?

久留米大学医学部附属病院整形外科のHashida氏らの研究によると、12週間で週40~45分、セッション3回の運動を行えば、有酸素運動、レジスタンス運動に関わらず、肝臓の脂肪を減らすことができたと報告しています。

運動を始めたからといってすぐに結果が出るものではありません。ご自身で運動をする場合でも、最低3ヶ月は継続して行い、経過を見てみましょう。

どの程度の運動をすればいいの?

健康増進のための運動は、適切な強度で行うことで効果を発揮します。

適切な運動であるかをはかるためには、いくつかの指標があります。

ここでは

この3つをご紹介します。

体感で運動強度をはかる

体感してどれぐらいのしんどさであるか、もしくは脈拍から、今の運動がどれぐらいきついのかを判断します。

体感による運動強度の判別指標

●運動強度50% 比較的らく
・汗が出るかでないか
・フォームが気になる

●運動強度60% ややきつい
・いつまでも続く
・充実感、汗が出る

●運動強度70% 息が切れる
・どこまで続くか不安
・緊張
・汗びっしょり

引用:脂肪肝の運動療法 公立八女総合病院リハビリテーション科

なるべく『ややきつい』の範囲を継続して行うようにしましょう。

脈拍で運動強度をはかる

脈拍から見る目標心拍数の判別方法

(220-年齢)× 運動強度(0.6〜0.7)
※運動強度0.6=ややきつい 運動強度0.7=息が切れる

運動中の脈拍が、96回程度であれば、適切な運動量と言えます。

引用:脂肪肝の運動療法 公立八女総合病院リハビリテーション科

脈拍の測り方

1.人差し指、中指、薬指の3本、もしくは人差し指と中指の2本を、写真の位置に当てます。
2.脈に触れるまで、じょじょに強く押さえます。
3.脈に触れたら、30秒間に何回脈打っているかを数えます。
4.回数に2倍をすると、1分間の脈拍数になります。
5.不整脈がある方は、60秒しっかり数えるようにしてください。

参考:自分でできる脈のチェック バイエル薬品
脂肪肝の運動療法 公立八女総合病院リハビリテーション科

メッツで運動強度をはかる

厚生労働省の『健康づくりのための身体活動基準2013』では、「早世」「生活習慣病等への罹患」「生活機能低下のリスク」を減少させるための身体活動・運動体力基準を、以下のように定めています。

18-64歳の身体活動(生活活動・運動)の基準
強度が3メッツ以上の身体活動を23メッツ・時/週行う。
具体的には歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分以上行う。

18-64歳の運動の基準
強度が3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行う。
具体的には息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分行う。

65歳以上の身体活動(生活活動・運動)の基準
強度を問わず、身体活動を10メッツ・時/週行う。
具体的には横になったままや座ったままにならなければどんな動きでもよいので、身体活動を毎日40分行う。

引用:健康づくりのための身体活動基準2013 e-ヘルスネット

どの活動が何メッツになるのかは、以下の表の通りです。

●18-64歳の身体活動(生活活動・運動)のメッツ対応表

強度 Mets 活動内容 1エクサ
サイズに
相当する
時間
中強度 3.0 幼い子供、犬を連れた歩行
屋内の掃除
車の荷物の積みおろし
20分
3.3 歩行
カーペット拭き
フロア拭き
18分
3.5 床磨き
風呂掃除
17分
4.0 自転車に乗る
通勤
子供と遊ぶ
15分
4.5 庭の草むしり
農作業
13分
5.0 子供と活発に遊ぶ 12分
高強度 6.0 家具、家財道具の運搬 10分

●18-64歳の運動のメッツ対応表

強度 Mets 運動内容 1エクサ
サイズに
相当する
時間
中強度 3.0 ウェイトトレーニング(軽・中強度)
ボーリング
バレーボール
20分
3.3 家での軽・中強度の体操 18分
4.0 速歩き
水中運動
アクアビクス
太極拳
15分
4.5 バトミントン
ゴルフ(クラブを自分で運ぶ場合)
13分
5.0 ソフトボール
野球
12分
高強度 6.0 ウェイトトレーニング(高強度)
ジョギングと歩行の組み合わせ
10分
6.5 エアロビクス 9分
7.0 ジョギング
サッカー
テニス
9分
7.5 山を登る 8分
8.0 サイクリング
ランニング
8分

運動療法をするときの注意点とは?

運動療法をするときの注意点

以下に該当する方は、γ-gtpを下げるために運動をする前に、医師に相談をした方がいいでしょう。運動を行うことによって、健康を害する恐れがあります。

  • コントロールできていない高血圧、糖尿病、肝障害、腎障害を有する者
  • 明らかな症状のある心血管障害を有する者
  • 急性感染症を有する者
  • BMI35kg/m2以上の高度肥満者

【体験談】運動したらγ-gtpの値が改善した?

【体験談】運動したらγ-gtpの値が改善した?

これまで、肝臓にいい運動の方法をご紹介してきましたが、これで本当にγ-gtpの数値が下がるのでしょうか?

ここでは、実際に運動療法を試されて数値を減らすことに成功した方の体験談をご紹介します。

それぞれにご自身に合った方法を試されていらっしゃいますので、参考にしてみてもいいでしょう。

スポーツクラブに週4回で筋トレやウオーキング1時間半等して
γ-GTPやコレステロール等を下げる事が出来ました。

教えて!goo 回答より引用
(太字は筆者による)

実は私(60歳のオジサン)も数年前までは、あなたと全く同じ症状でした。中性脂肪もγ-GTPも悪く脂肪肝だと診断され、糖尿病予備軍にもなっていました。当時は165cmで体重が68kgでした。ですからあなたほどは太っていませんでしたけれど、健康診断では要精密検査のオンパレードでした。
いまは体重が54kg、体脂肪率12%台で、ベルトのサイズも88cmから76cmに改善し、極めて健康な体に戻っています。実施した対策は、食生活の改善と運動(有酸素運動&筋トレ)で、その成果です。
脂っこい食べ物(テンプラ、から揚げ、中華料理、トンカツ、その他の油物)は止め、高カロリー食(外食はすべてそうです)を避けて、食事量を大幅に減らす(昼食は従来の3割減、夕食は従来の半分を目安にする)とともに、栄養バランスのよい食生活に戻すことです(野菜・海草・きのこ・魚・穀物を中心にした和食が宜しい)。間食は厳禁です(ガムにもカロリーがあり、お勧めできません)。それに加えて長時間汗を流すスポーツを毎日することがお勧めです。これを貫徹するのには、かなりの意志の強さが必要でしょうけれど。
早く治さないと元の健康な体に戻らなくなり、薬漬けの一生になりますよ。自覚症状がないからといって、高をくくっていては大変なことになります。

教えて!goo 回答より引用
(太字は筆者による)

運動は毎日1万歩か、早足1時間。消費カロリーつき万歩計をつけましょう。生活の中でも5000~8000歩くらいは歩くものですが、10分以上歩かなければ効果はゼロなので、1万歩歩いても大した効果は出ません。
私はDSを利用。これだと10分以上歩いた時間が記録されるし楽しいです。
もう一つは町内自主パトロール。毎晩寝る前に町内一周(45分)を早足でします。
そのほかは一時間は往復ではなく、往路で一時間、最初10分ほどゆっくり歩き、後は休まず、途中何回か早さを緩めて水分補給だけです。これで帰りはストレッチを兼ねてゆっくり帰ります。
目標を決め、或いはタイマーを使うと、歩数や時間を気にせず歩けるので楽です。

教えて!goo 回答より引用
(太字は筆者による)

運動を続けるための工夫とは?

運動を続けるための工夫とは?

最初はやる気を持って始めた運動でも、日がたつにつれて飽きてしまったり、思うように行かなくて挫折してしまったりすることはありませんか?

ここでは、目標を達成するまでに挫折してしまいそうになった時に役立つ、心構えをいくつかご紹介します。

楽しむ

運動はつらいものだと思ってしまいがちですが、どうせなら楽しんでしまいましょう。

ゲーム感覚で取り組む、歌いながらや、撮りためたTV番組を見ながらやってみる、など、ご自身で組み合わせられそうなものを探してみてはいかがでしょうか?

用事のついでにくっつける

ウォーキングなら通勤や買い物のついで、ストレッチなら掃除中や洗濯中、仕事の合間などに行えたりします。

特別な時間を設けなくても、動いている時間は意外と多いものです。一日の間で、自分がどのように活動しているか振り返ってみて、ついでに運動ができそうであれば、組み込んでしまうのも、長く続ける手段の一つです。

友人・知人を巻き込む

もし周囲に運動に興味がある人がいれば誘ってみましょう。

周囲にいなくても、SNSなどで報告をしてみるのもいいでしょう。一緒に目標に向けて頑張る仲間がいたり、他の人が自分と同じ目標に取り組んでいる所を見たり聞いたりすると、それだけで頑張る気持ちが湧いてきます。

ジムに通う

時間やお金が確保できるなら、ジムに通うのもおすすめです。

ジムにはトレーナーが在中していて、様々な相談に乗ってくれるので、トレーニングの方法やフォームのチェックなど、自分だけでは気づかない部分を教えてくれます。また一通りの道具や機材が揃っているので、じぶんにあったほうほう方法をさがすこともできます。同じ目的の友人ができることもあります。

記録する

メモ帳や手帳に、運動が終わるごとに、回数や時間を記録してみましょう。

最初は面倒に思われますが、続けていくうちに、記録している紙が物理的に量が増えていくと、達成感を感じやすくなります。また、見返せば最初の頃からの成長がわかるので、効果を実感しやすくなります。書くことはほんの一言、一文字、記号でも構いません。運動のついでにやってみてはいかがでしょうか?

30秒からはじめる

30秒では何もできないのでは?と思いがちですが、20分の運動が面倒でやらないよりは、効果がなくともちょっとだけ、と思ってやってみてください。

気付いたら1分、5分と続いています。始める気力が足りない時に、試してみてください。

ゴールを思い描く

自分がγ-gtpを減らすことが達成できたら、どんな風に良いことが起こるかを、想像して書き出してみるのはいかがでしょうか?

具体的に書くとより真実味が増して、頑張る気持ちが出てくるかもしれません。

細分化する

いくつかのメニューを組み合わせている場合、隙間時間に割り振ってみるのも良いでしょう。

思いついたときにスクワットを5回、仕事の合間にストレッチやアイソメトリクスをとりいれるのも良いでしょう。

結果を急がない

思ったような結果が出ていなくても、諦めてしまわないことが肝心です。

数値はすぐに減るものではありません。1ヵ月ほどの継続では、あまり変化が見られないかも知れません。しかしそれで止めてしまっては、さらに健康面は悪化してしまう可能性があります。

また、無理せずに、少しずつ継続することを念頭に置いて、運動を行ってください。

結果を急ぐあまりに無茶なトレーニングをする方もいらっしゃいます。激しすぎる運動、ご自身のご負担を無視した運動は、逆に身体の疲労を招き、肝臓の働きを悪化させる可能性があります。

ご褒美を設定する

達成できたら、自分の好きなご褒美を買うことも、モチベーションアップにつながります。

『γ-gtpが基準値まで下がったら……』という大きな物でなくても、『スクワット5回が達成できたらチョコ1個』など、小さな達成にご褒美をあげるのも効果的です。いくつかご褒美を用意して、くじ引きなどでどれが当たるか決める、など、ゲーム感覚を持ち込むのも面白いですよ。

まとめ

本格的なものでなくても、どこでもできる簡単な運動で肝臓の健康が保つことができます。

  • 簡単なところから始める
  • 続けることを優先する
  • 運動不足や食べ過ぎからくる肝臓の機能低下に、運動が有効
  • 結果を焦らずに気楽に取り組む

食事の改善を組み合わせることでも、より効果を発揮します。
γ−gtpを下げる食事やサプリメントについても紹介をしていますので、参考にしてください。

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